マッサージの強さのお好みは?

「肩がこったなー」といつものように片手でグッグッと揉んだり、叩いたり、肩こり棒のような物でグーッと筋肉を押す毎日。そんな習慣はありませんか?
「母さんお肩をたたきましょ~」という童謡まであるくらいですもんね。気持ちいいですし、「もっと強く押して欲しい、長い時間やって欲しいな」となってくると思います。
でも、それ実はとっても危険なんです。

押されると逆に硬くなる?

肩こり、腰痛、背中のこり。日本人の抱える症状で男女ともにダントツ1、2位を占めるこの症状。
みなさんはどう対処していますか?
マッサージ、ストレッチ、ヨガ、お風呂、整体、低周波治療器、マッサージチェア、、、、
ざっとあげましたが、これらのことを行っているのではないでしょうか?

当院に治療に来られる方で圧倒的に多いのが「マッサージ」です。肩がこるから…「自分でグリグリ棒で押してます」「奥さんに踏んでもらってます」「マッサージ屋さんで1時間ガンガン揉んでもらって、翌日は揉み返しみたいになるけど気持ちいいんでいってました」などなど。
だいたいみなさんこのような感じのことをお話されます。
その時にいつも思うことがあります。「マッサージはガンガン押せば押すほど肩こりの筋肉は硬くなるのに…」と。

からだは刺激が強いと硬くなる

どういうことかというと、野球で素振りを毎日してると手にマメが出来ますよね?破れてしまってまたマメができて、どんどん皮が分厚くなります。それって、からだのすごいシステムなんですが、からだには記憶装置みたいなものがあって、強い力が繰り返し加わると次の刺激に備えてその部分を硬くして守ろうとするんです。
また毎日のように立ち膝をする保母さんの膝をご覧になったことはございますか?立ち膝でいることで、ずっとその部分が圧迫されているため硬く黒ずんで見えてしまうのではないでしょうか?

また私たち日本人の正座をする習慣などで当たる部分などは、黒く硬くなっていると思います。
これが手や足だとマメや硬くなることで済みますが、肩や背中などの筋肉だったらどうでしょうか?

痛くて心地よいと感じる強すぎる刺激は一時的に血行が良くなるが、過剰刺激と判断した脳(脳幹)は血流を抑制する命令(恒常性を維持する為)を出し逆に一時血行を悪くしコリをさらに作ってしまいます。強い刺激が気持ちいいと感じるのは、痛みを抑える物質Βーエンドルフィンが脳内から分泌され、コリが解消されているワケではないんです。
では丁度良い力加減は・・・実はシャワーの水圧くらいの強さと言われています。

筋肉、皮膚は引っ張るときれいになる

力強いマッサージがよくないなら、どうすればいいか?それは筋肉、皮膚をつっぱり引っ張りあげることです。
ご自身が気になる場所や硬くなっている箇所など、骨から引き剥がすイメージで軽く摘まみ上げます。
皮膚は袋状になっていますので、皮膚を引っ張ることで、皮下組織が陰圧され、気血の流れが改善され、硬くなった筋肉の疲労物質が軽減し血流が戻り痛みも軽減されます。
またリンパや静脈の流れも良くなりますし、引っ張りあげるだけなので冒頭でお伝えしたような筋肉を固めて防御体勢を反射的にとることもなく安心ですね。
ただ、最初は流れが良くない方ほど痛みを感じますが、その後はどんどん痛みを感じなくなる上に、強い刺激を求めることなく、体も疲れにくくなりますますので、是非押すなら引っ張るを実践してください。

関連記事

  1. 体温を上げて免疫力アップ!

  2. 肌の美しさは「洗う」もので決まる

  3. 最上級デトックス

  4. 元気な体は足元から